社⻑メッセージ

皆様へご挨拶

100年の時を超える宮崎県との縁

当社は1956年、住友金属鉱山株式会社の100%出資子会社としてスタート致しました。以来、地域の皆様に支えられ、60年以上に亘って事業を続けておりますが、私たちのバックボーンである住友と宮崎県との間には長い歴史がございます。

住友の事業は1590年、京都で起こした銅製錬業から始まります。
江戸時代後期、鉱山経営を手がけていた住友が全国の有望な鉱山を調査する中で、日向国にも技術者を派遣し、複数の鉱山で実地調査を行ったという記録が残っています。
時代は下り、明治期に入ると初代住友総理事・広瀬宰平が自ら来県。県内各地をあらためて視察します。そこで宮崎県の気候と風土、何より産業の持つポテンシャルの高さに感銘を覚えた広瀬は、その見聞録を広く発表しました。
これを皮切りに住友は県内の楠を用いた樟脳の製造を開始し、また、大正期には県北部の植林や水力発電事業に着手するなど、関係性は一層深まりをみせていきます。
その後、日本が戦後の高度経済成長に沸き立つ中、世界的なニッケル需要の増大に応えるため、当時、日向市にあった製鉄工場を買い受け、社名を変更して設立されたのが株式会社日向製錬所です。

奇しくも大正7年(1918年)耳川の水力発電事業を進める際、住友は県に「細島(日向市)に製鉄工場を建設する」という方針を示したと言われています。
艱難辛苦の末、約40年後にその夢が実現し、100年の時を超えた現在も宮崎県日向の地で事業を続けられていることは、私たちの誇りであります。

このご縁を大切に紡ぎながら、私たちは、ものづくり企業としてその社会的責任を果すとともに、これからも地域に貢献し、信頼される企業を目指して歩んで参ります。

今後とも、皆様のご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

2023年11月1日

代表取締役社長 工藤 万雄(Kudo Takao)

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